2019年5月20日月曜日

186.大岳神社の狛犬

大岳神社(松浦市)の狛犬

 江迎・星鹿線という西肥バス路線が通っていましたが、数年前に廃止になり、松浦市側にはコミュニティーバスが細々と運営されている過疎の地域です。峠近くに大岳神社はありますが、昔はずいぶん賑わっていたことを感じさせられます。
 はっきりしているものでは、寛文10年(1670)に建立された肥前鳥居(鎮信鳥居ともいう)が古いもので、第4代平戸藩主松浦鎮信公が奉納されたことがはっきり読み取れます。
 次には紀元2600年(昭和15年ー1940)には鳥居の外にも漢文で書かれた記念碑や参道狛犬・灯篭なども立派なものが納められています。太平洋戦争へとまっすぐに進んでいく神社の勢いが感じられます。
 道路沿いの本殿の他に、大岳山上頂上付近には、上宮もあり、平成になってからの立派な石の祠も造られています。その祠の前には、古い江戸時代のものと思われる狛犬が1対あります。



 狛犬をよく見ると




 この1対2体の狛犬は、参道狛犬とは見えません。だからと言って、肥前狛犬とも断定できません。全体の風情は、肥前狛犬によく似ていますが、顔のつくりはデフォルメがきいた肥前狛犬とは違い、目、口、鼻、足など細かい所まで細かく彫られています。
 「肥前狛犬を学ぶ会」の永渕さんに写真を見てもらったら、肥前狛犬から、参道狛犬に移り変わる頃の過渡期のものではなかろうかとのことでした。
 私としては、肥前狛犬の範疇に入れてもいいのではなかろうかと思いました。肥前狛犬・松浦バージョンとでもしたいと思います。

次回は栢木炭坑坑口跡です 















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