2016年6月20日月曜日

34.支石墓から出土の鰹節形大珠

佐々町狸山支石墓群から出土の珠
 佐々町の狸山に、古代の支石墓群があり、長崎県の文化財に指定されています。その説明文を写真で示します。

 ここは小高い丘で、日当たりも良い所です。以前は自由に入ることができたけど、最近は柵をめぐらして施錠されています。

 現在では、支え石は埋もれてしまっていて、平たい大きな石が数個見られるだけです。以前に発掘調査もされていますが、御多分に漏れず、盗掘がかなりされていたようです。
 その中で、出色のものは「鰹節形大珠」と呼ばれる身装品です。古代の墓から出土するものに勾玉は多いのですが、この珠は曲がりがなくまっすぐなものです。
 長辺が4.4cmですが、珠としては大きな部類に入るものでしょう。この石は「長崎ヒスイ」と言われています。以前は、佐々町資料館に施錠されたカラス戸棚に置かれて、展示されていましたが、その資料館が老朽化して取り壊されて、再建の目途はたっていないそうです。そこにあった資料は教育委員会が公民館のあちこちに保管しているとのことでした。しかし、鰹節形大珠は教育委員長室で大切に保管しているとのことで、学芸員がそこから持ってきて写真を撮らせてもらえました。ヒスイは硬玉と言われていますが、触った感じでは、硬さはあまり感じずに、その後指をこすったら、つるつるとよく滑り、蝋石みたいな粉が付いたような感じでした。この珠には丸い穴をあけて、ひもを通し首飾りとして使われていたものではないでしょうか。穴は真円と思われ、珠全体によく磨かれていました。

次回からは薩摩塔を取り上げていきます。





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